9.17(火)自分の頭で考える
2024年9月17日(火)
生徒の皆さんへ
「自分が努力する。自分の頭で考える」
人間の一生にはいろいろなことがあるが、世間で「努力が好き」という人がどれだけいるだろうか。大方の人は、努力なんて辛い、嫌いだ、楽をして大きな成果をつかみたいものだ、と考えるのではないだろうか。
私も若い頃、その意識が強かった。ただ、その後、大勢の人に出会い、世の中を見渡した時、感動させられるような素晴らしい仕事をした人で努力をしていない人はいないことに気づかされた。
だからといって眉間に皺を寄せ、歯を食いしばって、頑張って努力するというものとも違うのである。彼らは、そうせずにはいられないからつい一日中働いてしまったというように、努力が苦にならず生活習慣になってしまっているのだ。
例えば、毎日一時間本を読む習慣を身に付ければ、1年では365時間、全く読まない人とは大きな差がつくことになる。若いうちに「努力」という習慣を身につけて欲しいと思う。
また、難しい問題にぶつかった時、ギブアップするのは簡単だしラクだ。しかし、そこでギブアップしてしまったら、今まで頑張ってきた自分の努力を裏切ることになってしまうのではないか。
仕事でも、勉強でも、成し遂げる人とそうでない人の分かれ道は、諦めるか諦めないかの違いだけである。つまり、世の中を生きていく上で重要なことは、能力とか才能とかではなく、最後まで諦めないで頑張る(=努力する)ことなのである。
もう一つ、是非習慣にして欲しいことがある。それは「自分の頭で考える」ということである。新聞、雑誌、テレビ等々、世の中には情報が溢れている。また、インターネットやスマートフォンでキーワードを入力すれば、一瞬にして回答が得られる時代だ。しかし、そんな周りから与えられる情報を鵜呑みにしているだけだと、金輪際「自分の言葉」は育たない。そして、すぐ人に聞くなどして安易に答えを求めていては、いつまでたっても自分の力にはならない。
誰かに教えてもらった答えなんて、なんとなく「わかった気」になるだけで、自分なりの考えや答を生み出す力にならないことを肝に銘じておこう。
校長 中村三喜