これっていじめ?

「校長のつぶやき」10月31日(金)

昨日の新聞等に、「小中不登校全国35万人」などの見出しで記事になっていました。これは文部科学省が毎年前年度のいじめや不登校などの全国調査をする「問題行動・不登校等調査」の結果が公表されたことによるものです。私は昨年度まで県教委の生徒指導・いじめ対策推進室で勤務しておりましたので、この機会にこのコラムをご覧の皆様に学校教育の生徒指導に関してご理解いただく機会とさせていただきます。例えば、ある学校で掃除をさぼっていたAさんを見かけたBさんが掃除をするように注意したとします。その言葉でAさんの心が傷ついたとして教師に訴えると、いじめ防止対策推進法では「いじめ」として認知します。その後、Aさんがこのことをきっかけに不登校になり欠席日数が30日を超えると「いじめ重大事態」(被害者はAさん、加害者はBさん)として学校は市町村教委へ報告し、調査をすることになります。いじめ防止対策推進法では、いきさつはともかく「児童生徒が心身の苦痛を感じたもの」としているからです。社会通念上のいじめとは違います。文部科学省もいじめの認知件数が多いというのは、学校が丁寧に対応しているとして肯定的にとらえています。他にもたくさんお伝えしたいことがありますので、次回以降もこの内容を続けます。

校長 皆藤 正造

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