校長より生徒の皆さんへ【第14回】

校長より生徒の皆さんに第14回目の言葉です。

 

2024年4月3日(水)

生徒の皆さんへ

 

「短所」

 この世の中に完全無欠の人などはいない。百年に一人の天才であろうとも、所詮人は人である。言い換えれば、どんな人でも少しばかりは短所があろう。むしろあらを探せば、誰もがたくさんの短所と折り合いをつけて生きているのである。

そう考えれば、自分の短所やコンプレックスにいたずらに心を煩わす必要はない。もし、そうした思いから抜け出せないのなら、冷静に自分を見つめ、まず事実をそのまま受け容れることであろう。

そして次には短所を個性ととらえ、いかに長所に転換することができるかを模索すればよい。そもそも短所があることによって己を戒め、謙虚になることができるし、自己修養に務める姿勢にもつなげられるのだから。

これからの時期、多くの組織や学校では新入社員や新入生も基本を身に付け、本格的な仕事や学びが始まる。不安と期待が入り混じるなか、自分の短所をどこまで適切に処しきれるものか試してみよう。

真摯な努力さえ続けていれば、短所を克服したり、何かでカバーしたり、あるいは長所に変換したりしてきっと一皮むけることもかなうに違いない。

校長 中村三喜

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