校長より生徒の皆さんへ【第16回】

校長より生徒の皆さんに第16回目の言葉です。

 

2024年4月5日(金)

生徒の皆さんへ

 

「持ち味を発揮する」

 持ち味や個性というとき、私達は多くの場合、個々の際立った能力や力量を言う場合が多い。

しかし、それだけでは,とりたてて才能といえるものがない人に持ち味や個性はないということになってしまう。

何が自分の持ち味なのかわからず、自分に自信が持てないとか、自己肯定感が低いと悩む人の多くは、持ち味や個性の捉え方に迷うあまり、思い詰めてしまっているのではないだろうか。

自分のことを知りたければ、まず外に出て、人と交わったり、一緒に体を動かしたりするといい。すると、自分が本当に好きなことや自信の持てる何かが見つかると思う。「持ち味は縁によって開く」ということである。

しかも、能力や才能だけでなく、たとえば花のように、そこにいるだけですでに持ち味を発揮している・・・・そのようなひとり一人であることを発見するのである。

そして、その気づきによって、自己評価はもちろん、他の人を見るときにも豊かな見方ができるようになる。それは、たとえば単に短所や長所を見るような、いわばテクニックではなく、短所も長所も含めて「あなたは大切な人」と称え、すべてを生かす眼差しである。

そのように見る素直な眼、心を具(そな)えていることが、私たち人間本来の持ち味ではないだろうか。

校長 中村三喜

 

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