校長より生徒の皆さんへ【第22回】
校長より生徒の皆さんに第22回目の言葉です。
2024年4月15日(月)
生徒の皆さんへ
「運命」
この世に永遠というものはない。どんな形であれ、身近にいるすべての人との別れがいつかは訪れる。
まさか自分がこういった人生を送るなんて思いもよらなかった・・・。過去を振り返り、今ここにこうしていることの不思議さに、ふと感慨を覚える。誰にでもあるのではないか。
今の境遇は自ら選んだようであり、一方で、折々の様々な出会いと偶然によってもたらされたようでもある。しかし、さらに突き詰めていくと、このようになっていた。これが運命だったのだという思いに行き着く。
お互い、これからどのような人生が待っているか、いつ何が起こるかわからない。よいこともあれば、時には過酷な出来事に遭遇することもあろう。
だが定められた運命なら、すべて引き受けるしかない。運命に従いつつ、その時々の自分にできる精一杯のことをやっていけばよいのではないか。そう感じれば安心感も得られよう。
たとえ困難に陥り、不本意な状況におかれたとしても、それは自分に与えられた貴重な試練。自棄(やけ)になって自ら不幸を招くのだけはやめたい。
それが悔いを残さず、最後の最後に、生まれてきてよかったと心から思える人生の歩み方といえよう。
校長 中村三喜