校長より生徒の皆さんへ【第23回】

校長より生徒の皆さんに第23回目の言葉です。

 

2024年4月16日(火)

生徒の皆さんへ

 

「伝え方」

 スマホやメール、そしてインターネットによる種々のサービスにより、気持ちや情報を伝えるのに、これほど便利な世の中になると誰が想像したことだろう。

ただ、それによって人と人との相互理解が進んだかといえば、残念ながらそうではない。いさかいは減るどころか、コミュニケーション不足による事故や事件は、日々増すばかりである。

その一因は、情報ツールにおける些細な誤解があるからではないだろうか。たとえば、スマホでメールを書き、送信ボタンをクリックすれば、送信者側はその瞬間に伝えたと思い込み、見ていない受信者側をつい非難してしまう。また、単なる言葉の打ち間違いが、相手の心のしこりとなって、後で大きなトラブルに発展することもある。

伝える手段が多いのはありがたい。けれども、伝え方には長短があり、手間がかかっても直接話し合ったり、手紙を書いたりすることもやはり重要だろう。

情けに報いると書いて情報である。伝わればよいのではなく、よく伝えようとする心がけを忘れずにいたい。

また今は、AI(人工知能)が急速に発展している。バーチャルとリアルの仕切りも見えなくなる時代を迎えようとしている。ますます、伝える力は重要になってくる。

校長 中村三喜

 

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