校長より生徒の皆さんへ【第28回】

校長より生徒の皆さんに第28回目の言葉です。

 

2024年4月23日(火)

生徒の皆さんへ

 

「意味」

 この世の中に起きること、人生で起きることにはみんな意味があるというけれど、どうしてもその意味を見出せないときがある。なぜこんな辛い思いをしなければならないのか。いくら考えても、納得のいく答えは得られない。

ただ一つ言えるのは、自分が生きてここにいるのは、選ばれてこの世に生を受け、生かされているということだ。だから、たとえ絶望の淵に沈んでも、命ある限り人は生き続けなければならないのである。

事態がすぐに変わることはないだろう。しかし、人間には、どれほど厳しい試練でも、それを乗り越え、未来を切り開いていく力がある。過去、幾多の先人が、数々の惨禍から立ち上がり、復興を成し遂げたように。

生きていることがいかに尊く、幸運かを改めて心に刻み、自分にできることに精一杯、取り組んでいきたい。そうすれば、挫(くじ)けずに頑張ってきてよかったと心から思える日が、きっと来るはずである。

その時にはじめて、自らの人生において、今の苦境に出遭った意味がわかるのかもしれない。

校長 中村三喜

 

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