校長より生徒の皆さんへ【第29回】
校長より生徒の皆さんに第29回目の言葉です。
2024年4月24日(水)
生徒の皆さんへ
「聞く耳」
自分の間違いや欠点を指摘されるのは、誰しもあまり気分のいいものではない。だからお互い、人から正面切っての注意を受けると、内心ではつい嫌な気分になって、反発したり言い訳したりしがちである。
けれどもそんな時こそ、自らの感情の動きに囚われず、素直な心で耳を傾けることが大切ではないだろうか。
親・兄弟などの身内ならともかく、他人が面と向って間違いや欠点を言ってくれることは少ない。言わなくてもいいことを言って、わざわざ嫌がられることはないというのが大方の人情であろう。
そんな中で、あえて言いにくいことを言ってくれる人は貴重である。その声に耳を傾け、一時の感情に左右されずに、指摘された間違いや欠点を認める。そこから、よりよき自分へと向上する歩みも始まるのである。
心地よいことなら誰でも聞く。不愉快なことを言われても、それが真実なら受け入れるのが真に聞く耳を持つということである。素直な心で聞くということも、実はそんな姿を言うのではないだろうか。
校長 中村三喜