校長より生徒の皆さんへ【第30回】

校長より生徒の皆さんに第30回目の言葉です。

 

2024年4月25日(木)

生徒の皆さんへ

 

「歩き続ける」

 長い人生のうちには、時には避けがたい災難、苦難に、突然見舞われることがある。何も悪いことをしていないのに、どうして・・・・・・と世を恨み、悲嘆にくれる。

いつ、誰に、どんな運命が訪れるのか、それは誰にも分からない。そんな危うい土台のうえに、お互いの日常は成り立っているといえよう。

この世には個人の意思ではどうにもできない、理不尽なことが確かに起こる。そして、そんな出来事に遭遇してもなお、人はやはり生きていかなければならないのである。

つらいとき、悲しい時は、思い切り泣けばいい。涙を流し、悲しみや苦しみを洗い流そう。だが、そうしてしばしば心を慰め、癒したら、これすべて我が運命と受け止め、今日を、明日を生きていこう。

口には出さないけれど、多くの人が何らかの悲しみを抱きながら、日々を懸命に生きている。今はどんなに辛くても、一歩一歩、とにかく歩き続けていれば、時の流れが少しずつ心の痛みを和らげてくれるに違いない。

校長 中村三喜

 

 

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