7.19(金)まず聞こう

2024年7月19日(金)
生徒の皆さんへ
 

「まず 聞こう」

「聞く」ということは私たちにとってどのようなことなのだろうか。ただ単に自分の耳で音を聞くだけではないだろう。聞くという行為には、自らが他人の声を聞くことや他から聞こえる様々な音を拾って自らが考えることなのではないのか。
 3年前5歳だった孫娘との会話の中で今でも忘れられないことがあった。それは、孫からの他愛もない質問に対し私が説明する中で、わからない言葉や納得のいかないことがある度「どうして」、「なぜ」と尋ねるのだ。
そこで私が「黙って最後まで聞きなさい」と 言ってしまったのだ。しかし、よくよく考えてみれば、孫に対し間違ったことを言ってしまったと反省したのだ。
どんな場合でも、どんな相手であろうとも、コミュニケーションをする場合に一番大切なことは、「素直に聞くこと」だ。しかしながら「素直に聞く」ということは一見簡単そうに思える
が、実は何よりも難しいことだ。自分にとって都合の良いように聞くことはできても、話す相手の思いをそのまま間違いなく聞くことは容易なことではない。
素直に聞くとは、まさに5歳児の孫娘の聞き方こそが「素直な聞き方」だったのだ。わからない言葉が出てきても、納得のいかない話でも、何もかもわかったような顔をして聞きことほど、
素直でない聞き方はないと思う。わからないことは、わからないと尋ね問うていくのが素直な聞き方なのではないだろうか。

校長 中村三喜

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