7.29(月)三昧境

2024年7月29日(月)
生徒の皆さんへ
 

「三昧境」

 入社当初は頼りなくて要領も悪く、とてもやっていけないだろうと思われた人が、のちに見違えるほど輝きを放ち、30年後にその部門の責任者になる。さらに重役になるといったことがある。
 一方で、将来を嘱望されながら伸び悩み、いつの間にか、その他大勢の中に埋没してしまう人も少なくない。その違いはどこから来るのか。
 もちろん運もあろう。組織において、自分の適性にピッタリと合った仕事に就けたり、上司や先輩に恵まれるといったことは、自らの意思以外に因るところが大きい。
 しかし、運だけでは、長年にわたって成長を重ねていくことはできないだろう。やはり何より、本人がどれだけ誠実に、熱心に、目の前の与えられた仕事、課題に取り組んできたかがものをいう。一心不乱、仕事三昧の境地に至るまで、日々、仕事に心血を注ぐ。そうした姿があってこそ、知らず知らずのうちに力がついて、周囲から一目置かれ、信頼も高まってくる。その蓄積が将来を左右するのである。
 お互い、三昧境(ざんまいさかい)を味わえるまでにはなかなかなれないけれど、まずは没入することから始めてみよう。皆さんは今の生活にこの考え方を取り入れてみてはどうだろうか。
 

校長 中村三喜

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