8.6(火)加える
2024年8月6日(火)
生徒の皆さんへ
「加える」
私達の暮らしは、数知れない沢山の先人たちが生み出してくれたさまざまな工夫の上に成り立っている。
斬新なデザインの衣服、美味しい料理、快適な住まい、衣食住はもとより日常何気なく使っているものも改めて見直してみれば、一つとして先人の知恵の集積でないものはない。
先代の人びとの工夫に次の代の人たちの創意が加えられて、それまでなかったものが生み出され、不便だったものが改善される。その積み重ねの上に、社会の進歩がもたらされ、今日の豊かな暮らしがある。思えばありがたいことである。
そんな社会の一員として、お互いに日々、どれだけの創意工夫を自ら生み出しているだろうか。家庭で、学校で、職場で、あるいは生徒として、学生として、社会人としての立場で、親や先生、上司や先輩から教えられ受け継いだことに、どれだけ自分の新しい工夫を加えてきているかである。
本当に豊かで人間味に満ちた共同生活を築くために、工夫の余地はまだまだある。安穏な生活に堕することなく、たとえ些細なことでも新たな工夫を日々心がけたい。実践したいものである。
校長 中村三喜