8.9(金)パトリック・ハーラン
2024年8月9日(金)
生徒の皆さんへ
「パトリック・ハーラン」
日本は、生きていく上でとても恵まれた国である。治安はいいし、清潔だし、まだ世界4位の経済大国である。おまけに今は労働力不足だから、仕事もたくさんあるはずだ。もちろん、すべてが高給取りの仕事とは限らないが、楽しいことはやらせてもらえるのではないだろうか。
もっとも、気楽といっても、何の準備もせずに、ハンモックに寝転がってぼんやり空ばかり眺めていては駄目です。チャンスがきたとき、しり込みしないために、勉強したり、スキルを磨いたり、普段からその時のために備えておく、という前提が必要になる。
準備さえしておけば、いざ、話が来たときにも応えられているし、応えている自分が好きになって、もっと頑張ろうという気になる。
気楽に楽しく暮らしている人はそれなりに努力して勉強しているものです。人生は気楽に生きられるし、何とかなるものですが、そんなふうに生きたいのなら、そのための準備は怠ってはいけないということである、と彼は言っているのです。
注記:パトリック・ハーラン(Patrick Harlan、1970年11月14日生まれ )
アメリカ・コロラド州出身。役者志望だったこともあり俳優や声優としても活躍している。流暢な日本語を生かしDJやMC、ナレーターもこなし、吉田眞とお笑いコンビ「パックンマックン」を結成する。「パックン」として日本語ではボケ、英語ではツッコミを担当。
パトリックは母子家庭で育ったため家計が貧しく、アメリカの生活保護を受けていたが、それが屈辱的であったと言う。綺麗に映るテレビがなく、お金のかかる趣味やスポーツもできなかったことから読書することが趣味になり、それが優秀な学力に結びついたと語っている。10歳からハイスクール卒業まで8年間、新聞配達などのアルバイトをして家計を助けていた。
ハーバード大の入試の面接において、8年間休まず続けていた新聞配達が面接官の一人に評価されて、強くプッシュされて合格できたという。高校までは上位1%に入るほどの優秀な成績であったが、ハーバード大では自分以上に優秀な生徒ばかりが通っていることにショックを受け、「自分が得意なこと」「自分が不得意なこと」を考えて取捨選択することの大切さを学んだという。
校長 中村三喜