8.13(火)供養
2024年8月13日(火)
生徒の皆さんへ
今週は「お盆」の週です。皆さんは知っていますか。「お盆」は、正式には盂蘭盆会(うらぼんえ)と言って、旧暦の7月15日ごろ、新暦の8月15日前後に先祖の霊を迎えて供え物をし、冥福を祈る仏教の行事です。「精霊会(しょうりょうえ)」とも言います。
「供養」
蝉時雨(せみしぐれ)のなか、亡き人の霊を迎え、供養するさまざまな行事が各地で行われる。八月は、これまで縁のあった人達に思いを致し、対話することで、自らの過ぎし日を振り返り、これからのあり方を改めて心に誓う月でもある。
亡き祖父母や父母兄弟、子に恥じないようにと、我が身を省み、律していく。それが亡くなった人への供養となり、自身の生きるよすがになるのであろう。
人間はいくつになろうと、子は子であり、親は親である。そうしたつながりは遠い過去から続いてきたもので、子々孫々よかれかしと、大切な人の幸せを祈る人間本然の思いが連綿と流れている。
そんな切なる願いを、お互い現世に生きる者は誰もが受けているのである。そのことを忘れなければ、今は亡き人もみな自分の幸せを願い、励ましを与えてくれる確かな存在として、自分のなかで生き続けるにちがいない。
いつも見守ってくれている人がいる。決して独りではない。これほど心強く、勇気づけられることはないと言えるのではないか。
注:明治5年に日本では、暦の国際基準化を目的として改暦が実施されました。したがって、それ以前は旧暦、以後は新暦と呼ばれています。改暦に伴って日本の各行事は30日遅れとなりました。お盆も同様です。ただし、東京の大部分と全国の一部の地域では旧暦の7月15日前後に、対して全国の大部分は新暦の8月15日前後にお盆を迎えています。
校長 中村三喜