8.19(月)旬

2024年8月19日(月)
生徒の皆さんへ
 

「旬」

 若い頃は徹夜も平気だったのに、今では少し無理をすると、何日も疲れが残ってしまう。以前はすんなり記憶できたことも、今ではなかなか覚えられなくなり、覚えてもすぐ忘れてしまう。
 人は誰でも、年を取るにつれ、それまで難なくできていたことが徐々にできなくなっていく。しかし一方で、齢を重ね、さまざまな経験を積んでいくなかで、分かるようになったり、見えるようになったりするものも増えていく。だから、今になってはじめてできることも、たくさん生まれてきているはずである。
 できる、できないと一喜一憂することはない。食べ物に旬があるように、人間の人生にも何かを行うに最適の時機があるのではないか。そうしたその時々の自分にとっての旬をとらえ、今だからこそできること、今しかできないことを逃さず、それに精一杯取り組んでいくことが大切なのであろう。
 そこから、それまでできないと思っていたことを可能にする新たな力が湧いてくるに違いない。それは年寄りの強がりだろう、と笑ってもらっていいのですよ。
 
追:今日は私の誕生日です。めでたく満80歳を迎えました。でも気持ちはそこまでの年齢になっているとは思っておりません。それだけに、気持ちと体のギャップに気をつけながら、これからも生徒のためになるように頑張ります。

校長 中村三喜

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