8.27(火)あなたは尊い
2024年8月27日(火)
生徒の皆さんへ
「あなたは あなたであることにおいて尊い」
お釈尊様は、すべての命が等しく尊いことを私達に教えてくれた。私の命は、天にも地にもこの世の中にたった一つしかない、かけがえのない命であるからこそ尊いのだ。また、私の命が尊いということは、他の命もみんな等しく尊いということになる。しかも、無条件であるがままで尊いのだ。誰とも代わることができない存在として、この命のままで尊いのである。
決して、他者と比べて自分の方が尊いなどと優劣がつけられるものではない。人は、自分と他者をどうしても比べてしまいがちだ。そして、他者を羨ましく思うことが往々にしてある。時には、自分は価値のない存在だと思うことさえある。しかし、改めて自分自身を見つめ直してみれば、自分のいいところが必ず見つかるものだ。
他者とは比べることのできない尊い私の命に気がつくはずだ。
そして、それぞれの命は輝きを持っている。花は、それぞれ青い花は青い光を放ち、黄色い花は黄色い光を放ち、赤い花、白い花・・・すべての花は、自らの色そのままで光り輝いて咲いている。「色」は「個性」と言い換えることができる。
その個性が光り輝くこと、私が私の色で輝くことが尊いことなのだ。他者と比べる必要などまったくない。私が私らしく生きること、その個性を大切にし、他者の個性を尊重することによって、すべてのものが輝くことができる。
私が私であるがままで認められる世界、全てのものが等しくそのままで受け入れられる世界、そのままで光り輝ける世界を真実の世界と言うのではないだろうか「あなたは あなたであることにおいて尊い」そういう眼差しで本当の自分自身に出遇うことができたならば、そして、同時に自分の周りにある全ての尊い存在に気がつくことができたならば、その時は必ず、真実の世界に触れることができるのだと思う。
校長 中村三喜