9.2(月)ものさし

2024年9月2日(月)
生徒の皆さんへ
 
 

「ものさし」

 自分の何気ない言葉や振る舞いが、意に反して人の心を傷つけたり、嫌な思いをさせたりすることがある。そのことにすぐに気が付けば詫びることもできるけれど、往々にして気づかない。
 相手が面と向かって抗議してくれればまだいい。ほとんどの場合、気分を害しても、それを口に出さず黙っている。そしてその裏でデリカシーに欠けた人、思いやりのない人だと反発し、心を閉ざす。そうなっては人間関係の修復はなかなか難しい。
 世の中にはいろいろな人がいる。他人には思いも及ばぬ事情、悩みを抱えた人や、自分とまったく違うものの見方、考え方をしている人もいる。同じ物事でも受け取り方、感じ方はさまざまだ。たとえ悪気はなくとも、自らの不用意な行動や一言が人を不愉快にさせかねないのである。
 「自分がこう思うのだから、人もこう思うはず」ではなく、みんな違うという前提で考え、行動し、言葉を発することが大切だろう。自分のものさしと他人のものさしは異なるということを、常に心にとどめていたい。
 

校長 中村三喜

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