9.6(金)奇跡
2024年9月6日(金)
生徒の皆さんへ
「奇跡」
細胞1個が生まれる確率は、1億円の宝くじが連続して百万回当たるようなものだという(村上和雄・筑波大学名誉教授)。それが人間には60兆個もあるのである。
これはまさに奇跡というしかないだろう。お互いがこの世に生を享け、生きているのは当たり前のことではなく、文字どおり有り難い、きわめて稀なことなのである。
誰でもさまざまなことに悩み、落ち込んだり、時に困難に出遭って進退窮まるといった状況に陥ることがある。
そんなときは、自らの存在を客観的に見つめ、一人の人間として生かされている不思議に思いを馳せてみてはどうだろうか。自ずとありがたいという感情が湧きあがってきて、小さなことにくよくよしたり、悩んでいたことが馬鹿馬鹿しくなってくる。困難に際してどう生きていくべきかも冷静に考えることができよう。
この70億人が住んでいる地球上に自分という人間はたった1人なのだ。そして、ここにこうして、今、生きている。この奇跡、その素晴らしさを思うと、悩むことは何もないのではないだろうか。
校長 中村三喜