12.30(月)何事も結構
12月30日(月)
生徒の皆さんへ
「何事も結構」
恵まれた生活は結構である。だが、見方によっては恵まれていないほうが、些細なことにも大きな喜びを感じつつ日々を送ることができる。そういう意味では、恵まれない生活もまた結構だといえよう。
好況はもちろん結構だが、不況もまた結構。苦境に立ってこそ知恵をしぼり、打開策を講じる。だからこそ力がつくし、さらなる発展への契機ともなる。
眠れるのも結構だし、眠れないのも結構で、眠れないときは、物思う時が与えられたのだ、じっくりと物事を考える得難い機会だと思えばよい。
貧困はつらい。不況はつらい。眠れないのはつらい。しかし、不足を言っても仕方がない。不遇を嘆いても、それでどうなるものでもない。それなら、今の境遇を楽しむようにしてはどうだろうか。人間にはさまざまな姿があっていい。こうでないといけない、こうあるべきだということはないのである。
何事も結構、そう考えられれば、心が軽くなり、そこから人生や社会に対する見方もまた変わってこよう。
校長 中村三喜